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痛み止めの薬とは、いわゆる“消炎鎮痛剤”とよばれるもので、膝痛や腰痛・頭痛・歯痛・生理痛などに幅広く利用されています。

低用量アスピリン・NSAIDs・ボルタレン・インドメタシン・イブプロフェン、最近では市販薬でロキソニンが販売されたりと、痛みに苦しむ患者さんが多いせいか、需要の伸びと同じように供給も増えている様に見受けられます。

一方でこの消炎鎮痛剤の副作用の恐さについては、あまり認知されてません。

使用上の注意欄には、副作用として胃部不快感・腹痛・悪心・嘔吐・食欲不振・浮腫・むくみ・発疹・蕁麻疹・眠気・発熱・そう痒感などがあり、長期服用によって腎障害・肝障害・血流障害(冷え)と明記されていますが、これは消炎鎮痛剤の作用が自律神経の交感神経優位に誘導する作用があるからです。

交感神経は人間の興奮状態の際に優位となる神経で、血管の収縮・消化器官の抑制・気管の拡張・心拍数増大・瞳孔散大といった作用、ありていに言えばケンカする時の興奮状態に持っていく神経です。
ケンカしている時は、殴られたりしても痛みはあまり感じないことが多いのではないでしょうか?

つまり、消炎鎮痛剤は全身に対して血管を閉じ、血流を抑制して発痛物質(プロスタグランジン合成阻害)の産出抑制、同時に身体を冷やし、痛みを感じなくさせるメカニズムなのです。

前述した通り、消炎鎮痛剤は作用として交感神経優位な状態を作り出すことによって、痛みを抑制するメカニズムです。ですが、この交感神経優位な状況は、消炎鎮痛剤を長く服用することによって常態化されるとやっかいな副作用を招きます。

そもそも消炎鎮痛剤は、痛みを抑制する作用のみで、痛みのある損傷した組織を修復する能力はありません。
ゆえに、消炎鎮痛剤はどうしても常用されやすい麻薬の様なリスクがあるわけですが、さらに効果として“血流の抑制”という、損傷した組織を治そうとする働きを止めてしまう作用のため、二重の意味で消炎鎮痛剤は手放せなくなってしまうのです。

他にも交感神経優位=消化器官の抑制の作用は、胃腸の粘膜を保護する胃液・腸液の分泌抑制に働くうえ、元々消炎鎮痛剤には粘液を取り除く効果があるため、胃酸の溶かす力が直接胃壁にあたり、“潰瘍”を発症させてしまうのです(トロンボキサン合成阻害)。

以前NHKの健康番組で、痛み止めは水かお茶かコーヒーのいずれで飲めば良いかという問題があり、たまたまゲストから「水なしで飲むのはどうですか?」と質問された医師の答えが「痛み止めが食道に残り、潰瘍が出来ることがあるので、絶対に止めてください」という強い警告であったことが、いかに消炎鎮痛剤が副作用の強い危険な薬剤かを物語っています。

それから、交感神経優位は血糖の増加から糖代謝の向上により糖尿病発症のリスクがあったり、心拍数増大による負担の増加から心肥大になったり、高血圧・便秘・免疫抑制・興奮状態持続による不眠・食欲減退・低体温症など、様々なリスクにさらされます。

数年前、アメリカで痛み止めによる死者数がAIDSによる死者数を上回っているとの報道がなされましたが、仮に消炎鎮痛剤は適量を守っても、上述の様な危険性があることを理解していただきたく思います。

“痛み止め”の危険性については、新潟大学医学部教授・安保 徹先生の著書『免疫革命』により詳しく記載されておりますので、ぜひ参考になさってください。


そもそも“痛み”は、損傷した組織を再生するために必要なメカニズムです。

耐えられない程の激痛ならともかく、慢性痛に対して常用するのは前述の通りデメリットが多く、問題の先送りをしているだけで、解決はしません。“痛み”のある身体は壊れています。

損傷した組織を治すのは、実は自分の身体なのです。


『理学整体』の手技は、壊れた身体を機能的・構造的に本来あるべき状態に戻すことによって、有効に働いていなかった患者個人の治そうとする力を引き出し、改善へと導く療法です。

その場しのぎではない、局所にとらわれない、対症療法ではない、元の状態に戻す“根治療法”でなければ対処出来ない問題であり、それを提唱しない療法は受けるべきでないと思います。

患者様の声